タイ拠点 振り込め詐欺グループ摘発 管理役か 男を日本移送へ
タイで日本人を狙った振り込め詐欺グループの拠点が摘発された事件で、警視庁は、先月、不法滞在の疑いで逮捕された拠点の管理役とみられる日本人の男を日本に移送し、詐欺の疑いで逮捕する方針です。
ことし3月、タイ中部のパタヤで、日本人を狙った振り込め詐欺グループの拠点が現地の警察に摘発され、これまでに日本人の男17人が詐欺の疑いで警視庁に逮捕されています。
その後、先月23日に拠点の住宅を借りる際の名義人になっていた住所、職業ともに不詳の陣内大和容疑者(30)が、タイの警察に不法滞在の疑いで逮捕され、日本に移送されることになり、12日未明、タイの空港を出発しました。上着のフードをかぶり、黒いマスクをつけて無言のまま機内に乗り込んでいました。
捜査関係者によりますと、陣内容疑者は拠点の住宅を借りていたほか、メンバーのビザの更新の手配をするなど、管理役だったとみられるということです。
羽田空港には12日午前6時すぎに到着する予定で、警視庁は、福井市の女性にうそのメールを送って30万円分の電子マネーをだまし取ったなどとして、詐欺の疑いで逮捕する方針です。
このグループによる被害額は、ことし1月から3月にかけて1億8000万円、被害者は110人にのぼるということで、警視庁は、海外に拠点を設けるなど、組織力がある暴力団が関与しているとみて捜査しています。
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