元警察官 初公判で詐欺認める|09月09日 京都府のニュース
09月09日 17時03分
京都府警察本部の元警察官が、特殊詐欺の対策で知り合った70代の男性から現金およそ1100万円をだまし取ったとして、詐欺の罪に問われている裁判の初公判が開かれ、元警察官は起訴された内容を認めました。
京都府警山科警察署の元巡査長、高橋龍嗣(38)被告は、交番に勤務していた去年11月、特殊詐欺の対策で知り合った1人暮らしの78歳の男性から、現金およそ1100万円をだまし取ったとして、詐欺の罪に問われています。
京都地方裁判所で開かれた9日の初公判で、高橋元巡査長は、起訴された内容について「間違いありません」と認めました。
このあと、検察は事件の経緯について、「元巡査長はFX投資でおよそ800万円の借金を抱え、貯蓄を使い込んだことが妻に発覚しないように、損失の穴埋めをしなければならないと思っていた」と指摘しました。
そのうえで、「特殊詐欺の被害にあっていないかの確認で、被害者が多額の現金を自宅に置いていると知り、警察で預かって調べるなどとうそを言って、だますことを思いついた」と述べました。
一方、高橋元巡査長は、被告人質問で、「警察官として本当にやってはいけないことをしてしまった。この罪を一生背負いながら罰を受けていこうと思います」と謝罪しました。
京都府警は、ことし7月5日付けで高橋元巡査長を懲戒免職の処分にしています。