【初公判】警察官になりすまし“詐欺” 背景に「借金」「中絶費用と慰謝料」か

23日、婚約者の女性から195万円をだましとった詐欺などの罪に問われている男の初公判が、大阪地裁で開かれました。検察は詐欺を行った背景として、アプリで知り合った別の女性を妊娠させ、中絶費用と慰謝料を請求されたことなどがあると指摘しました。

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23日、婚約者の女性から195万円をだましとった詐欺などの罪に問われている吉川剛司被告(36)の初公判が、大阪地裁で開かれました。

吉川剛司被告
「憧れの警察官の制服を着たかった」

吉川被告は数々のウソをつき、自分が警察官だと女性に信じ込ませていました。マッチングアプリで吉川被告と知り合い、婚約したという女性が取材に応じました。

被害にあった女性(30代)
「『警察庁に入庁したキャリアの官僚』だと話していました。制服着て私の実家に来ることも度々ありましたし、いろいろな装備品を身に着けて、そのままご飯を食べに行ったり。『オリンピックの警備関係の書類のファイル』と言って、私や家族に見せていた」

女性が見せられたというニセの警察手帳には、写真や名前とともに上位階級である「警視正」と記されていました。

さらに、メッセージアプリでは「市民に寄り添う警察官になりたい笑笑」といったメッセージも送っていました。すっかり本物の警察官だと信じきった女性に対し、吉川被告は金の無心をしていました。

被害にあった女性(30代)
「『警察の同僚とかにもお金を借りて回っていた』と、『いついつまでに一括で全員に返済しないと、懲罰を受けることになる』と」

こうした金の無心が続き、女性は合計280万円ほどを渡しました。しかし、ある日、吉川被告の妻を名乗る人物から連絡を受け、女性は騙されていることに気づきました。吉川被告には妻がいて、本当の職業は「トラック運転手」だったのです。

女性が真相を確かめようと吉川被告の家に向かうと、吉川被告は逆上。その時のやり取りを女性が録音していました。

吉川被告
「なんの用じゃこら、人の家に」

被害にあった女性(30代)
「痛いって」

吉川被告
「こっち来い」

被害にあった女性(30代)
「離して」

女性は逆上した吉川被告に押し倒され、首を捻挫するなどしました。

    ◇

さらに、捜査関係者によると、吉川被告は「親族の家に遊びに行った際などに、誰も見ていない間に盗んだ」と話したといいます。吉川被告が着ていた制服は、親族の大阪府警の警察官から盗んだ本物だったのです。

検察は、吉川被告を制服2着を盗んだ罪でも起訴しています。そして、23日の初公判で、吉川被告は起訴内容を認めました。

検察は詐欺を行った背景として、消費者金融に借金があったことなどや、アプリで知り合った別の女性を妊娠させ、中絶費用と慰謝料として100万円あまりを請求されたことなどがあると指摘しました。

初公判を終え、被害者の女性は23日午後、「きょう、久しぶりに会って、(設定が)ゼロの人間だというのをまじまじと見ると何も感じないですし、あの時の自分に『目を覚まして』と言ってあげたいです」と話しました。
(2023年5月23日放送「news every.」より)

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