【特殊詐欺グループ】元メンバー「“ルフィ”の名前は報道で初めて知った」

特殊詐欺事件に関わったとして再逮捕されたグループのリーダー、渡辺優樹容疑者が3日に送検されました。また、男らの特殊詐欺グループの元メンバーの男が日本テレビの接見に応じ「去年2月まで強盗の話は全くなかった」と話しました。

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特殊詐欺事件に関わったとして再逮捕された“グループのトップ”、渡辺優樹容疑者(38)とその“右腕”、小島智信容疑者(45)の身柄が3日に検察庁に送られました。2人は2月にフィリピンから強制送還された時とは違い、丸刈りでした。

渡辺容疑者らが幹部をつとめる“大規模特殊詐欺グループ”の実態が少しずつわかってきました。日本テレビの取材に応じたのは、特殊詐欺グループの元メンバーで、現在、公判中の被告の男です。

特殊詐欺グループの元メンバー
「渡辺容疑者たちから直接指示を受けたことがある」

フィリピンの拠点で詐欺の実行役を集めるリクルーターをしていて、渡辺容疑者ら4人と会い、指示を受けたと話します。しかし2月に渡辺容疑者らが逮捕された時には…

特殊詐欺グループの元メンバー
「名前を見た時はピンときてなかった。顔見て『こいつらか』と」

男は渡辺容疑者らの名前を知らず、顔を見て初めて認識したといいます。直接会った仲間にも名乗らない渡辺容疑者らの“用心深さ”がうかがえます。

また、特殊詐欺グループについては、タイやフィリピンなど東南アジアを拠点にしていたとみられることがわかっていますが、詐欺の拠点を日本国内にも構えていたとみられることも明らかになりました。場所は東京・新宿で、当時は民泊施設だった建物です。近所の人によりますと、3年前に複数の若い男女が集まり始め、“金融会社での借り入れ”を電話で指示する声が建物から聞こえてきたというのです。

また、この拠点では“騒音トラブル”も起きていました。

近所の人
「夜になるとワーワーやってたかな。男の人が怒鳴ったり、そこでなんか言ってた。『迷惑だろう』とかなんとか。それでオーナーが『ご迷惑かけてませんか』って」

新型コロナの入国制限があり、渡辺容疑者ら幹部はフィリピンに残ったまま、日本にあるかけ子の拠点に指示を出していたとみられます。

一方、渡辺容疑者らをめぐっては、連続強盗事件の指示役“ルフィ”の疑いも浮上しています。

特殊詐欺グループの元メンバー
「去年2月に日本に逃げ帰ったが、それまで強盗の話は全くなかった。どうやって詐欺の実行役を増やそうかばかりだった」

グループの元メンバーの男に強盗事件について聞くと、強盗や 指示役“ルフィ”については「知らない」と話しました。

特殊詐欺グループの元メンバー
「ルフィという指示役の名前は報道で初めて知った」

渡辺容疑者らが2022年2月以降に詐欺から強盗に犯行の手段を変えた可能性があるとみられます。警視庁は 特殊詐欺事件の捜査を進めるとともに、指示役“ルフィ”とは誰なのか、強盗事件についての全容解明も進めています。
（2023年3月3日放送「news every.」より）

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