【急増する特殊詐欺】被災地にも詐欺の魔の手が! 今年被害が増加すると予想される詐欺の手口とは? 現役警察官が解説
2023年詐欺被害が過去最高額となった鳥取県。そこで今年被害が増えることが予想される詐欺の手口について現役の警察官に解説してもらいます。
小林アナウンサー
「まずは2023年1年間の詐欺被害額が異常事態になったんですよね?」
鳥取県警生活安全企画課 波田 警部補
「はい。2023年の特殊詐欺被害額は約3億3000万円で過去最悪となりました。高齢者だけではなく、60歳以下の人も被害に遭ってしまっていて、被害額は前の年の2.6倍です。鳥取県警では『異常事態』ととらえ撲滅に力を入れています」
小林アナウンサー
「このような詐欺を今年は食い止めたいということで、2024年特に気を付けていただきたい詐欺についてまとめました」
鳥取県警生活安全企画課 波田 警部補
「1つ目はサポート詐欺です。サポート詐欺は、インターネット使用中にパソコンが故障したような画面を表示、故障修理のサポートを装って現金をだまし取ります」
「2つ目は還付金詐欺です。還付金詐欺は保険料などの『払い戻しがある』などと電話をかけてきてATMに誘導、指示通りに操作をすると現金をだまし取られます。鳥取県倉吉市でもこのような電話が多くありました」
小林アナウンサー
「そして3つ目の金融商品詐欺ですが、どのような手口なんでしょうか」
■金融商品詐欺とは
2023年12月。投資に興味を持った鳥取県中部に住む50代男性が、ネットで投資について調べていると、投資についてアドバイスをくれるというグループチャットを見つけ、参加しました。招待されたチャットでは有名人を名乗る人などから運用について指南するメッセージがされたといいます。
指示に従えば儲かると信じた男性は、インターネットバンキングで400万円を送金します。運用されていると信じ込んだ男性はさらに新たな取引も始め、合計1106万円をつぎ込みました。
しかし、金は投資ではなく全て犯人の懐に。高額の資産を一気にだまし取られてしまいました。
小林アナウンサー
「1月から新NISAがはじまったこともあり、投資が気になっている人は多いですよね」
鳥取県警生活安全企画課 波田 警部補
「そうなんです。実際、金融商品の詐欺というのは鳥取県ではここ5年間全くなかった手口です。しかし2023年、投資信託が広がりを見せたことなどを理由に、5件、5370万円の被害が確認されました。自分は引っかからないだろうと思っていても、すごく手厚いサポートで手取り足取り教えてもらうと信じてしまうようです」
■被害に遭わないためには
小林アナウンサー
「ではどうやって見分ければいいのでしょうか?」
鳥取県警生活安全企画課 波田 警部補
「まず、有名人が投資を呼び掛けることはあり得ません。また、金融庁のホームページに登録業者は掲載されているので、きちんと調べてから始めるということを念頭に置きましょう」
■義援金詐欺に注意!
鳥取県警生活安全企画課 波田 警部補
「そして今まさに気を付けてほしい詐欺が、義援金詐欺です!社会不安に便乗した詐欺は大きな災害のたびに発生しています。東日本大震災のときもありました。SNSなどで被災者を装って義援金を呼び掛けるなどの手口です」
小林アナウンサー
「また現地では壊れた家屋を修理するなどと言って、通常より高額の請求するなど悪質な訪問販売の相談が1月17日までに96件も寄せられています。山陰で地震が発生した時のために義援金詐欺に加えてこのような犯罪が起きるかもしれないことを必ず覚えておきたいです」
(2024年1月23日放送 ニュースevery日本海より)
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